データで見る介護の現在・過去・未来 その2「高齢者の家族と世帯」

日本の総人口は2011年から減少に転じました。今後は高齢者数が増加することで、高齢化率はどんどんと上昇が続きます。若い世代が減少することで、高齢者の暮らしを支える人たちが不足してきています。今回は、高齢者を取り巻く環境のうち、最も小さな構成単位である「家族、世帯」に焦点を絞り、データを見ていきましょう。

データで見る介護の現在・過去・未来 その1「高齢化社会」
データで見る介護の現在・過去・未来 その2「高齢者の家族と世帯」
データで見る介護の現在・過去・未来 その3「高齢者の介護」
データで見る介護の現在・過去・未来 その4「地域別に見た人口」
データで見る介護の現在・過去・未来 その5「高齢者の生活環境」
データで見る介護の現在・過去・未来 その6「介護人材の需給バランス」
データで見る介護の現在・過去・未来 その7「介護職員の就業環境」

高齢者(65歳以上)のいる世帯数と構成割合(平成27年版高齢社会白書 内閣府)

高齢者のいる世帯数と構成割合

高齢者のいる世帯数「22,420,000世帯」→「44.7%」

65歳以上の高齢者のいる世帯は、平成25(2013)年現在、世帯数は2,242万世帯と、全世帯(5,011万)の44.7%を占めています。親・子・孫の三世代世帯は減少傾向である一方、親と未婚の子のみの世帯、夫婦のみの世帯、単独世帯は増加傾向にあります。昭和55(1980)年では世帯構造の中で三世代世帯の割合が一番多く、全体の半分程度を占めていましたが、平成25(2013)年では夫婦のみの世帯が一番多く約3割を占めており、単独世帯と合わせると半数を超える状況です。(平成27年版高齢社会白書 内閣府)

家族形態別にみた高齢者の割合(平成27年版高齢社会白書 内閣府)

家族形態別に見た高齢者の割合

高齢者と子どもの同居率の変化「705040%」

65歳以上高齢者の子どもとの同居率は、昭和55(1980)年にほぼ7割であったものが、平成11(1999)年に50%を割り、平成25(2012)年には40.0%と大幅に減少しています。一方で、一人暮らし又は夫婦のみの世帯については、昭和55(1980)年には合わせて3割弱であったものが、平成16(2004)年には過半数を超え、25(2013)年には56.2%まで増加しています。(平成27年版高齢社会白書 内閣府)

一人暮らしの高齢者の動向(平成27年版高齢社会白書 内閣府)

一人暮らしの高齢者の動向

一人暮らしの高齢者「1,390,000 ♀3,410,000

65歳以上の一人暮らし高齢者は、昭和55(1980)年には男性約19万人、女性約69万人、高齢者人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%でした。しかし、その後増加を続け、平成22(2010)年には男性約139万人、女性約341万人、高齢者人口に占める割合は男性11.1%、女性20.3%となり、一人暮らしの高齢者が増えています。(平成27年版高齢社会白書 内閣府)

データで見る介護の現在・過去・未来 その1「高齢化社会」
データで見る介護の現在・過去・未来 その2「高齢者の家族と世帯」
データで見る介護の現在・過去・未来 その3「高齢者の介護」
データで見る介護の現在・過去・未来 その4「地域別に見た人口」
データで見る介護の現在・過去・未来 その5「高齢者の生活環境」
データで見る介護の現在・過去・未来 その6「介護人材の需給バランス」
データで見る介護の現在・過去・未来 その7「介護職員の就業環境」

まとめ

高度経済成長の時代とともに核家族化が進み、その世代が高齢化を迎えています。子どもが独立別居し、子どもとの同居は少なくなり、さらには一人で暮らす単独世帯が徐々に増えている現実が見えてきました。次は、暮らしの中で不自由さとなりうる介護を受ける状態の現状を見てみましょう。