「だれでも介護食レシピ」の考えの原点とは?

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「介護の何が大変ですか?」というアンケートで、常に上位にランクインするのが「食事」の問題。特に、男性介護者にとっては、慣れない炊事は時間がかかり、介護疲れの一因にもなりがちです。今回は、「だれでも介護食」が目指す、「介護者と被介護者にやさしいレシピ」の考え方についてご紹介します。

「栄養バランスがいい&毎日異なる料理」が介護食の理想

今回、Live+Doのだれでも介護食レシピを監修することになりました、株式会社ビューティフルライフ・ナビの西村と申します。私たちの会社は4年前に「介護施設での料理提供をしてほしい」との依頼を受け、現在、大阪府内の介護施設内で被介護者様に対して、3食の食事を提供しています。もともと、飲食事業を10年以上にわたって経営をしてきましたので、依頼をいただいた時は問題なく食事を提供できると考えていました。しかし、介護食事業を進めていくうちに、いろんな壁にぶつかることになります。介護の現場では、栄養面のことや非介護者様の満足度を考え、「毎日異なる料理を提供すること」が理想とされています。「カロリー計算や塩分計算をしなくてはならない」ということは想定内でしたが、「毎日異なる料理を提供しなくてはならない」という点はとても難しいことでした。毎日異なるメニューを作り、それらをレシピにして全部覚えるということは、プロの調理スタッフでも大変です。ましてや、料理の経験がない人にとって、数十種類のレシピを覚えるというのは至難の業。そう考えると、毎日いろんな料理をされている主婦の方々は本当にすごいと思います。

すべての解決は「和食の原点」にあり!

この課題と向き合うために色んなレシピ本を購入し、読み漁りました。しかし、どう考えても毎日新しいレシピを考える時間などありませんし、それを解決する方法など見つかりませんでした。そんな時、和食経験の長いスタッフから、和食には「八方地(はっぽうじ)」というものがあることを教わりました。八方地とは、お出汁8割に対して、濃口醤油1割、みりん1割という割合でつくる調味液のことです。なぜ和食は、こういう考え方で調理するのか?その答えは、和食の神髄が「素材の味を味わうこと」だからです。「素材の味を邪魔しないシンプルな味付けを基本とし、食材を変化させることで味に変化をさせる」というのが和食のあり方だと気づいたとき、課題は一気に解決に向かいました。

和食は被介護者様にも人気が高いメニュー

八方地の考え方を活用すれば、食材を変えるだけでより多くの種類の料理をつくることができます。この考え方を取り入れたことで、被介護者様に毎日違った料理をお出しすることに成功しました。もちろん、事業として進めていくために他の料理も常に勉強していますが、ご自宅で介護を必要とする方にとってはこの考え方だけで十分に毎日の食事をまかなえると思います。また、施設のご利用者様を対象とした「被介護者様はどのような料理が好きですか?」というアンケートで、圧倒的に「和食」が多かったことも(特に「煮物」の人気が高かったです)、この「八方地」を介護食に採用した理由のひとつです。

これからますます、「自宅介護」が当たり前の時代になると思います。しかし、料理経験のない方にとって「毎日違う食事をつくる」ということは、かなりの負荷になります。料理に関して悩みを抱えている介護者様にこの考え方に触れていただき、少しでも楽になればとの思いでお届けする「だれでも介護食レシピ」。介護疲れで悩む方、料理ができなくて困っている方をはじめ、少しでも世の中のお役に立てればと切に願っています。

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