【介護食の現場より シリーズ②】 被介護者さんの好き嫌いを知る事が大切!

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今回のテーマは、被介護者さんの食べ物の好き嫌いについてです。
介護食と好き嫌いが関係あるのか?と思われるかもしれませんが、嫌いな物はやっぱり食べていただけないのです。つまり、好き嫌いを知っておかないと、食べる事は生きる事!の原則から外れてしまうのです。そういう意味で、介護食とは、被介護者さんの食べ物の好みを知る事からはじまるのかもしれません。

 

今まで食べた事のないものは基本的にNG!?

私達が現場で見てきた限り、好き嫌い以前に、「被介護者さんが今まで食べた経験のない物は基本的に食べない」という傾向が強いです。
これまでの私の経験でも、良かれと思って、色々な料理を提供したことがあったのですが、やはりかなりの確率で食べ残すという結果になりました。
どんな食べ物かといいますと、例えばグラタンやトマトベースの味の煮物などです。コロッケなど揚げ物は結構召し上がられます。意外に濃い味のものも好まれます。しかし、昔ほとんど普及していなかった食べ物の場合、口にした経験がない可能性が高く、今更新たにチャレンジするという方はかなり少ない様に思います。もちろん、介護食には工夫が必須ですのであくまで基本的にはですが、やはり昔からある料理を用意してあげるのが好ましい場合が多いと思います。

 

被介護者さんの年代ならではの好き嫌いも!

高齢者の嫌いな食べ物で意外な食材のひとつが鶏肉です。今の人はほとんど経験したことがないと思いますが、大阪では鶏肉のことを「かしわ」と呼び、昔の人はよくニワトリをさばいていたと聞きます。そういった経験があるからなのかはっきりとしたことは分からないのですが、実際、鶏肉を嫌う方がかなりいらっしゃいます。炊き込みご飯を作っても、鶏肉だけよけて食べられる方もいます。
栄養の観点からすれば、鶏肉はぜひ摂取してもらいたい食材ですが、嫌いな物を押しつけても全く喜ばれませんし、食べていただけません。そんな風に、一般的な食べ物ですが、その年代によっては嫌われてしまうという食材にも注意が必要です。

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食事の好き嫌いは千差万別!

例えば、あさりのお味噌汁のあさりだけ残したり、煮物のコンニャクだけ残したり、また、揚げモノや餃子などの中身だけ食べて衣や皮を残したりと、好き嫌いは本当に様々です。昔の人は好き嫌いがない、とよく言いますが、そんな事はありません。もしかしたら、一般成人の方より好みがうるさいかもしれません。
またこんな方もおられます。被介護者さんに最も人気なのがお魚で、毎日魚を出して欲しいと多数のリクエストがあるほどなのですが、そんな魚を、煮ても焼いても食べない方がいらっしゃいます。そしてしかも、なんと白身魚のフライは召し上がるんです。
このように、好き嫌いはそれぞれ実に複雑で、これといった正解はありません。

 

食事が楽しみである事をちゃんと理解する!

好き嫌いがあるということは、言い方を変えれば、「食べたいものを食べたいという思いがとても強い」ということです。
被介護者さんは毎日毎日、家や施設など同じ場所で過ごし、健常者の方の様に、自由に出かけたり、旅行をしたりする事ができません。
細かな食事の要望があるかもしれませんし、いうならばワガママともいえます。しかし、被介護者さんたちは、3食の食事がとてもとても楽しみなのは間違いありません。もう今更嫌いな食べ物と向き合う必要がないと思っていらっしゃるのかもしれません。
もちろん、偏った食生活はよくありませんが、好き嫌いのひとつやふたつ聞いてあげて食事を楽しんでもらう。そしてしっかりと食べて、元気でいてもらう。このような向き合い方も介護食にとって大切なのではないかと思います。