いろんな料理がつくれる「魔法の調味液」

だれでも介護食レシピのベースとなっているのは、和食の「八方地」というもの。をベースに作っています。「八方地」とは、お出汁・濃口しょうゆ・みりんを一定の割合で混ぜ合わせた調味液のことで、これだけでいろんな料理が作れてしまう魔法のお出しなのです。今回は、「八方地」の魅力と活用方法についてご紹介します。

和食こそ簡単!同じお出汁で肉じゃがも筑前煮も!

「八方地」とは、お出汁・濃口しょうゆ・みりんを一定の割合で混ぜ合わせた調味液のこと。和食ではその基本的な比率を「8:1:1」としています。別の記事でもお話ししましたが、和食の神髄は「素材の味を味わう!」です。ですから、同じ味のベースであっても、「食材が変わるだけで違った味わいになる」ということです。

例えば、「8:1:1」で、肉じゃがも筑前煮も作れます。かぼちゃの煮物だって可能です。まったく同じベースで作っても味わいが全く異なるのは、素材が変わっているからです。つまり、この「8:1:1」(他にも割合はありますが)を覚えておくだけでも、色々なおかずや副菜をつくることができるのです。

作り置きだってできる!忙しい人にもおすすめ。

「より簡単に!より効率的に!」と考えるなら、「8:1:1」で合わせた調味液を作り置きしておけば、毎回作る必要もありませんし、毎日の調理がより簡単になりますよ。

Q1.作り置きどれくらいの期間保存がきくの?
A1.作り置きできるといっても、もちろん限界はあります。冷蔵庫に保管して3日くらいを目安に考えてください。また、お出汁の風味は日が経つにつれて損なわれていきますので、なるべく早く使用したほうがよいでしょう。

Q2.どんな容器で測ればいいの?
A2.割合といっても「何を基準に計るの?」とわかりにくいかもしれませんね。簡単に言いますと、実は「何でもいい」のです!ぜひ、ご家庭にあるキッチン用品、器などを探してみてください。普段ご使用の「おたま」「れんげ」お酒を飲む際の「おちょこ」でも結構です。和食は180ccという量が基本になることが多いので、ご家庭にあるもので言うなら、「カップ酒のグラス」なんかもいいかもしれませんね。とにかくなんでもOK。使いやすいもの、そしてご家庭で一回につくるおかずの分量に合わせて決めてください。

Q3.どうやって計ればいいの?
A3.たとえばこんな具合です。「おちょこ」にお出汁8杯入れます、次に同じおちょこに濃口醤油を1杯入れます。また同じように、おなじおちょこにみりんを1杯いれます。これで「8:1:1」の調味液が完成です。もちろん、割合がちがうレシピも今後登場します。例えば、「10:1:1」の調味液でつくるレシピの場合は、それぞれお出し10杯、濃口醤油1杯、みりん1杯で作ることができます。

魔法の調味液「八方地」について、基本的な活用方法をご紹介しましたがいかがでしたか?数字がでてきて複雑に感じるかもしれませんが、一度覚えてしまうと実はこの方がたくさんのレシピを覚えるよりもはるかに簡単。ぜひ一度、カップ酒のグラスを片手にチャレンジしてみてくださいね。

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